Apple Vision Pro-究極のヘッドセットがアメリカで発売

AppleによるAR/MR/VRヘッドセット(Vision Pro)が、2024年2月2日に発売されました。Apple Vision Proの価格は3499ドル日本円でおよそ50万円)です。

現在はアメリカのみで発売されており、日本での発売は2024年末を予定しています。

  • Apple Vision Proの発売日(アメリカ)は、2024年2月2日
  • Apple Vision Proの発売日(日本)は、2024年末を予定
  • Apple Vision Proの料金は、3499ドル(約50万円)
  • Meta Quest(Oculus Quest)やPlaystation VR2より高価で高品質
Introducing Apple Vision Pro
もくじ

日本でVision Proは購入できるのか

入手が困難

Vision Proは、アメリカで購入し、日本に持ち込むことができます。約50万円のVision Proに加え、旅費や滞在費、かかる時間を考えるとあまり現実的ではありません。普段から

購入はできるが、総務省への届出が必要

現在のところ日本での利用はおすすめできません。ただし、日本で発売された場合はこの手続きがいりません。手続きができない場合は、日本での発売を待ちましょう。

6ヶ月に1度の更新が必要

日本国内でVision Proを使うためには、実験等の特例を認める技術基準適合証明書が必要となり、6ヶ月に1度更新が必要となります。

日本で発売されている機器は、そのほとんどが個人での技術基準適合証明書は不要です。しかし、想定されていない構成のサーバーやガチェットについては手続きが必要となっています。Vision Proについても、日本で発売されていない最新の機器であるため特例制度を使う必要があります。

日本語未対応

日本語未対応で、マニュアルも入っているアプリも全て英語表記となっています。

Apple Vision Proが未来をかたちに

空間コンピュータ

Introducing Apple Vision Pro


Apple Vision Proは、Appleが開発した革新的な空間コンピュータです。Vision Proは、世界初の空間オペレーティングシステムであるvisionOSを搭載しており、デジタルコンテンツを現実の世界とシームレスに融合させることができます。従来のディスプレイの枠を超えて広がるアプリごとの映像を作り出し、自然で直感的な操作方法によって完全に3次元化されます。

高解像度ディスプレイと高性能チップ

Introducing Apple Vision Pro

Apple Vision Proは、あらゆる体験を目の前でリアルタイムに感じさせる革新的なデバイスです。超高解像度システムに2,300万ピクセルを詰め込んだ2つのディスプレイと、独自設計のデュアルチップAppleシリコンが搭載されています。

ブラウザやメール、Apple TVなど、さまざまなアプリも対応しており、仮想の画面上で自由に操作できます。ディズニーやドルビーなどのパートナーも協力し、巨大なスクリーンで映画を楽しむための「ビデオ鑑賞専用機能」も提供され、ユーザーに豊かな映像体験を提供しています。

持ち歩ける空間オーディオと映画館

Introducing Apple Vision Pro

Apple Vision Proは手元のデバイスだけで、空間オーディオに対応し、広がるスクリーンで映画を楽しむことができます。ディズニー+をはじめとしたサブスクリプションにも対応する見込みがあり、高品質な3D映画を自宅で楽しむことができます。

目と手で操作

Introducing Apple Vision Pro

Apple Vision Proは、世界初の入力操作システムを導入しています。手と目による操作が可能で、高性能のアイトラッキングシステムが組み込まれ、EyeSightによって身の回りの実世界との連携を保ちます。職場や自宅で利用できるアプリには、3Dのインターフェイスが搭載され、無限のキャンバスを提供し、アプリを自由に大きさを調整して表示することができます。

Apple Vision Proは広がる画面領域、お気に入りのアプリへのアクセス、マルチタスキングを活用し、仕事やエンターテイメントへのアクセスをより便利にします。今後、手の動きや目の動き、タッチする場所を学習し、目のみでの操作が可能なデバイスを開発する可能性があります。そのために、Appleはハンドトラッキングを普及させる方針を取っているようです。

キーボードがVision Proをつけたまま視認できる

Apple Vision ProはMagic KeyboardとMagic Trackpadにも対応しており、これにより広大でプライベートなディスプレイを作り出し、理想的なワークスペースを構築することができます。通常のパソコンとは異なり、このディスプレイは物理的に画面を盗み見られる心配がなく、セキュリティ面でも安心感があります。

映画とゲーム体験を1ランク上に

Introducing Apple Vision Pro

Apple Vision Proは、エンターテインメント分野でも注目を浴びています。空間コンピューティングは、包み込まれるような臨場感を提供し、新しいタイプのゲーム体験を実現しています。また、100以上のApple Arcadeのゲームを大画面で、驚くほど臨場感のあるオーディオとともに楽しむことができるようです。

Apple Vision Proには美しい風景の環境ビューが搭載されており、実際の部屋の大きさを超えてユーザーの世界が広がります。これにより、雑然とした場所でもコンテンツに集中しやすくなり、臨場感あるエンターテインメントを提供しています。

カメラにも革命を。3D写真とビデオ撮影を搭載

Introducing Apple Vision Pro


Apple Vision Proには、Apple製カメラが搭載され、3Dの写真やビデオに対応しています。これにより、空間オーディオとともに記録された大切な思い出に没入し、体験することが可能です。iCloudの写真ライブラリ全体にアクセスして、写真やビデオを実物大のスケールで、鮮やかな色彩と豊富な情報量で再生することができます。

Appleは最近発表したiPhone 15 Proシリーズにも同様のカメラを搭載する予定であり、これによりApple Vision Proとの連携が可能になることは確実です。

Apple Vision Proの価格


7年以上にわたる開発期間を経て、遂に2024年2月2日に発売されました。Apple Vision Proの価格は3499ドルで、日本円でおおよそ48万円となります。このデバイスには「M2」と「R1」と呼ばれる2つのチップ、高解像度パネルを含む複数ディスプレイ、交換可能なレンズオプション、そして空間オーディオが搭載されており、これらが全ての体験を上質なものにしてくれるでしょう。

一見高額な価格も、パソコンに最適化された8Kモニター、オーディオ、VRヘッドセット、ARグラス、3Dカメラの機能をすべて備えていることを考えると、妥当な価格と言えるかもしれません。

音の空間処理とコントローラーがないことで深い没入感をもたらす

音の空間処理

Appleは、視覚・聴覚・触覚へのアプローチにおいて豊富なノウハウを有しています。VR/ARにおいては、視覚・聴覚に加えて触覚へのアプローチが不可欠となります。視覚・触覚については、AppleはデザインとユーザーファーストなUIを備えた数々のデバイスを市場に提供し、その実績を築いています。一方で、聴覚についてもiPod、Apple Music、AirPodsなどを通じて幅広いノウハウを蓄積しています。

没入感を阻害しない


Apple Vision Proにはコントローラーが搭載されておらず、これによりAR/VRへの没入感が劇的に向上します。具体的には、SF映画のように何もない空間に仮想画面が表示され、ユーザーは目(視線)や指で直感的に操作することができます。

Apple Vision Pro×Airpods×iPhone×Macbook

Apple製品は、Vision Proとの連携で最高のパフォーマンスを発揮します。音声に関してはAirPods、連絡に関してはiPhone、仕事に関してはMacBookといった各デバイスが密接に連携し、これによってVision ProとApple製品の機能が最大限にフル活用できるようです。

Apple Vision ProとMeta QuestやPlayStation VR2との違い


Apple Vision ProとこれまでのVRゴーグルとの違いは、単にApple製品との連携だけではありません。Apple Vision Proは、外部カメラによるプレイヤーの手の分析や内部センサーによる目の動きの読み取りを通じて、画面上のボタンやアイコン、リストを直感的に操作できるようになります。親指と人差し指のピンチ動作でデバイスを制御し、コントローラーなしでAR/VRを楽しむことができます。なお、VRゲームを楽しみたい場合は、Meta Quest 2やPlayStation VR2の方が圧倒的に安価な選択肢となります。

Meta Quest2 – 値下げにより47,300円、様々なVRゲーム・アプリケーションに対応

PlayStation VR2 – Sony純正でゲームに特化、独占タイトルに注目

Apple Vision Proは8Kディスプレイを搭載 ハイクオリティヘッドセット

Introducing Apple Vision Pro


AppleのVRはヘッドセット型です。このヘッドセットには、8Kディスプレイ、アイトラッキングカメラ、複合現実(MR)体験用の外部カメラが搭載されています。また、mac専用のOS、M2とR1のチップも搭載されています。

これまでのVR機器に比べて非常に高スペックで、Appleは他社VR機器との鮮明な差別化を目指していることが明らかです。Vision Proのディスプレイは2300万ピクセルと発表されており、これは家電量販店で販売されている4Kディスプレイのおよそ830万ピクセルと比較しても非常に高いです。

Vision ProはAR/VRの切り替えが可能で、さらにMacのバーチャルディスプレイとしても利用できます。仮想現実でMacのディスプレイを見ながら、トラックパッドやマウス、キーボードでコンピューターの操作ができます。

Apple Vision Pro発売までの軌跡

Apple Vision Proの発表はいつされていたのか

2022年5月20日、Appleの取締役会において、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットが発表されたと、経済専門の衛星テレビメディアBloombergの記者が伝えました。取締役会での新製品のデモンストレーションは、製品の公式発表が近づいていることの証拠とされています。

Apple Inc. executives previewed its upcoming mixed-reality headset to the company’s board last week, indicating that development of the device has reached an advanced stage, according to people with knowledge of the matter.

Bloomberg

今回発表予定の開発コード「N301」は、2015年に開発が始まったとされています。このプロジェクトは、同社の副社長であるマイク・ロックウェル氏の指揮のもと、元ハードウェアエンジニアリング責任者であるダン・リッチオ氏が監督しています。Appleでは、このプロジェクトにおいて約2,000人の従業員がデバイス開発に取り組んでいるとのことです。

Appleは公式の発表を2023年6月までほとんど行っておらず、技術の複製を避けるために詳細な発表や不要な告知を最小限に抑える方針をとっています。2022年6月7日に行われたAppleのイベントでは、VR/ARに関する言及はありませんでした。

Appleは過去にMicrosoftに類似の製品が先に発売され、それが技術流出につながった経緯があります(和解済み)。そのため、近年のAppleは先行者利益にこだわらず、現行品の進化や独自の付加価値を提供することで強みを発揮しています。

デザインとユーザ第一主義、Appleの不安要素

Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズのこだわりは、Appleの製品全体に影響を与えています。最初のApple製品であるApple Iは、ジョブズのパートナーであるスティーブ・ウォズニアックが、ゼロックス製のOSに独自の使いやすいUIを追加したものでした。これが家庭用パソコンの始まりでした。ジョブズは家庭内でのパソコンの普及を目指し、製品価格を抑えるために奮闘し、また熱伝導の良いパーツを見つけ出す努力も行いました。

マッキントッシュの制作時には、ジョブズは会社の利益を度外視して製品価格を抑え、その結果利益率が低くなり、株主から退職を言い渡される事態となりました。しかし、このようなエピソードを通じても分かるように、彼の拘りが製品に随所に感じられます。ただし、残念ながらジョブズはもうこの世にはいません。

iPhoneとMacbookをデザインしたジョナサン・ポール・アイブが退任

Apple Vision Proの制作中、iPod、iPhone、MacBookのデザインを手がけたジョナサン・ポール・アイブは2019年に退職しました。彼はかつて、ジョブズ存命時代にデザイン部門の責任者としてiPodやiPhoneのデザインを手がけ、その成果は世界中で高く評価されました。しかし、現在のApple CEOであるティム・クックとアイブは、Apple Watchのデザインと機能に関して意見が合わず、対立が生じたとされています。

直接の関連は不明ですが、事実として2019年にアイブはAppleを離れ、独立しました。かつての功績者であるジョブズとアイブが不在となり、果たしてApple Vision ProはiPhoneやMacBookに続く新たな定番となることができるのでしょうか。

Appleデザインチームの凋落

ジョブズが存命していた頃、Appleの製品の方向性はデザインチームが主導していました。ジョブズは技術者に対してデザインに対する強いこだわりを押し付け、その結果さまざまな問題が引き起こされることがしばしばありました。しかしながら、現在のCEOであるティム・クックはAppleデザインチームを1人のディレクターの下に組織化しています。Apple最高執行責任者であり、デザインチームを率いる可能性のあるジェフ・ウィリアムズ氏は、なるべく早くAR/VRヘッドセットを発表したいとの姿勢を持っており、これがデザインチームとの軋轢を生んでいると報じられています。

Appleのこれまでの製品は、デザイナーの強い意向を持つエンジニアがある程度無理をして実現する形で成り立ってきました。しかし、AppleのVR製品においては、デザインが未完成であるとの内部の声が上がっています。それでも一部の組織では、デザインチームの指摘を無視して2023年6月に発表されたようです。

ジョブズの逝去とアイブの離脱に伴い、Appleデザインチームの責任者に就任した2人のデザイナー、エヴァンス・ハンキー(ハードウェア部門)とアラン・ダイ(ソフトウェア部門)は、2022年10月に退職意向を示しており、今後はこれまでのような強いデザイン性の製品が登場しなくなる可能性があります。

Apple Vision Proの開発環境が公開

Apple Vision Proの開発環境が、2023年6月についに公開されました。VRやARの開発側に興味があるなら、挑戦してみてもいいかもしれません。

Apple Vision ProはVRとARの魅力を融合

Apple Vision Proは、VR・AR端末でコミュニケーション(仮想空間寄り)、メタバース、ゲームや映画の新しい体験のツールとして価値を持ち、情報端末として現実を便利にするツールとして用いられます。

VRとは

仮想世界に現実世界から入った世界のこと。没入感と現実から切り離された空間が必要となる。別世界のゲームを主とし、現実の街を模倣した仮想の街の形成、仮想の土地売買などが行われています。

VR機器は、メタバースの入口とも言える。

あつまれ、どうぶつの森仮想空間でコミュニケーションをとり、生活をするコンセプト
Workspace for meta仮想の会議室でコミュニケーションをとり、会議室を仮想化するコンセプト
cluster仮想の街(渋谷、丸の内、大阪など)に入り、広報やライブをするコンセプト
バーチャル渋谷

ARとは

現実世界に仮想的な要素が入った世界のこと。映画でよく見るタッチすると仮想の画面が出てきて操作できたり、チームラボのような光と映像の演出も広義のARに含まれます。

ミュージシャンのライブ、テーマパークでの演出ではARを取り入れたことがたびたびニュースになっています。

Ikea Place実際に家具を購入する前に自宅に置いたイメージできる体験をコンセプト
Youcam Makeupライヴセルフィーで自分に化粧品が合っているか試せるというコンセプト
設計・修理AR化機械の操作や修理方法を実際の機械の近くで指示してくれるというコンセプト
エンターテイメントAR化(Pokemon GOなど)現実世界に仮想の生物を登場させ、写真を撮ったり、アトラクションを行うコンセプト

Appleのこれから描いている未来を考えると、AR/VRの融合するために現実に仮想世界を入れるARと仮想に現実世界を似せる双方向からアプローチしていくつもりなのではないでしょうか。

将来的には、MRと呼ばれるARとVRの長所を合わせた現実と仮想空間どちらにいても不自由なく過ごせるようになります。VRを利用したエンターテイメントの多様化、新しい仕事の創出、ARを利用した世界中の作物の管理や、動物の保護、食料ロスの削減など未来はエンターテインメントに溢れ、便利なものになるでしょう。

VRゴーグル・ヘッドセットを体験しよう

VRゴーグル・ヘッドセットの体験には、レンタルやネットカフェでの体験がおすすめです。金額は1500円〜となり、高価なVRゴーグルを購入する前に試遊しておくと良いかもしれません。

Apple Vision Proより前にVRを体験したい!初心者向けならMeta Quest2

いきなり50万円近いVRゴーグル・ヘッドセットを購入するのは、気が引けるという方も多いでしょう。1度VRを体験したい方には、Meta Quest 2がおすすめです。スマートフォンの定番がiPhoneなら、VRゴーグルの定番はMeta Quest 2で間違いありません。47,400円でVRに搭載されるメジャーな機能のほとんどを網羅し、定番ゲームも1本2000円前後のため、VR入門者向けのゴーグルといえます。

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